なぜ雨が降ると、ひざ関節が痛くなるのでしょうか?

ひざ関節症の女性の画像。

更新日2022/03/26 

質問Q: 58歳 女性 私は雨の降る日にいつも体中が痛くなります。特にひざがかくかくしてピリピリ痛みます。なぜ雨が降ると、ひざ関節が痛くなるのですか?

 

質問Q2:44歳 女性 台風接近とか低気圧接近してくる梅雨時に、よく閃輝暗点になります。なぜ雨が降るときに閃輝暗点になることが多いのですか?

 


お医者さんの画像

答えA: それは「天気痛」「気象病」あるいは、「低気圧病」「低気圧頭痛」などと呼ばれる雨季の季節に生じやすい症状です。

梅雨に入ると、「関節の痛み」や「リウマチ」「片頭痛・閃輝暗点」に悩まされる方が多くなります。

とくに、ひざの関節や腰に変形性関節症や、関節リウマチなどの持病をお持ちの方は痛みが増してきます。

雨の日に、ひざや腰の関節が痛くなる原因は、低気圧が近づいて気圧が下がると血管が収縮します。すると体内のプロスタグランジンやヒスタミン、ロイコトリエンという「発痛物質」が増えてくることから、血管が拡張します。そこで関節の血管が炎症を起こし、痛みが生じてくるからです。

このプロスタグランジンやヒスタミンは、「発痛物質」とか「起炎性物質」などと呼ばれて悪者のように言われていますが、実は私たちの身体を正常に保つためにに必要な化学物質ホルモンです。しかし雨の日など気圧が下がると、これら化学物質ホルモンが過剰に分泌し、体内のあちらこちらに出現することで、炎症を起こし、痛みが増すことになるというわけです。

 

もう一つの原因に、自律神経のアンバランスがあります。自律神経が不調になるメカニズムとして、図にあるように内耳が関係します。

例えば、車に乗ってトンネルに入った時、耳がキーンと鳴りませんか?またエレベーターに乗ると耳の中が詰まったような感じがする人も多いですね。トンネルの中や、エレベーターの中は通常より気圧が低くなっています。

気圧が下がったり湿度が高くなると、耳の中の内耳という器官が過剰反応して、脳内の視床下部という器官を刺激します。その視床下部は自律神経を司っていることから、自律神経を構成する交感神経と副交感神経のバランスが乱れることになります。よってそれらの痛みに敏感にもなってくるというわけです。

以上のように、梅雨どきに「ひざ関節痛」「腰痛」になる人、低気圧頭痛の「片頭痛・閃輝暗点」になる人が多くなるのは、発痛物質の出現と、自律神経のアンバランスが原因です。そしてその根本原因は血管の炎症です。


改善する方法は!?

このように雨が降る日や台風の低気圧が原因ということになると、防ぎようがありません。湿布を貼るとか、鎮痛剤を飲むとか、頭痛薬を飲んで我慢するしかありません。しかし、湿布剤や鎮痛剤を常時多用すると慢性化して効かなくなります。

このようにひざ関節痛や腰痛、閃輝暗点に毎日悩まされている方は多いようです。

では他の方法で改善する方法はあるのでしょうか?

薬物投与に替わる代替療法として、サプリメントの活用があります。

プロスタグランジンなど発痛物質の出現を抑えて、血管の炎症を予防する薬用植物ハーブサプリメントがあります。この薬用植物ハーブを摂ることで、ひざや腰の痛み、閃輝暗点などに期待されます。

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