
閃輝暗点は、精神的ストレスなど何らかの誘因によって、脳内の視覚野という視覚を司る中枢の血管が、拡張・収縮を繰り返すことでその血管にけいれんが起き、キラキラの閃輝が現れるものと考えられています。ストレスを感じているときや、逆にホッと一息ついたときなど、収縮した血管が一気に拡張することで、その血管の周りに炎症を起こし神経を刺激することから閃輝暗点が発症します。
治療法は、その後に起こる頭痛や嘔吐を緩和する頭痛薬や嘔吐剤はありますが、閃輝暗点そのものに対する治療薬はありません。キラキラの閃輝が現れないようにする予防薬もありません。
閃輝暗点を予防できる方法は、あるのでしょうか?

閃輝暗点が起こらないようにする、予防する薬はありませんと述べましたが、本当にないのでしょうか?
お医者さんに聞くと「予防薬はあります。」と答えられます。しかしそれは頭痛薬のことで、閃輝の後に起こる片頭痛の頻度を軽減するための予防薬のことで、キラキラの閃光の予防薬ではありません。
トリプタン系製剤は頭痛が起きたときに使用するお薬ですが、慢性的に使用すると効かなくなるため、頭痛の回数や程度を減らすために予防薬を処方されることがあります。この場合の予防薬とはあくまで頭痛を軽減するためのお薬で、医師の処方が必要です。市販薬はありません。またキラキラ、ギラギラの閃光を起こらなくする予防薬ではありません。
このように頭痛の治療薬や予防薬はあっても、閃輝暗点を治療するお薬も予防するお薬もありません。つまり、完全に起こらなくする方法などないということになります。
では治療薬も予防法もないとなれば、それに代わる方法、すなわち代替療法を考えてみましょう。
そこで今回は、「閃輝暗点を起こさせないための改善・予防する代替療法」を解説していきます。
閃輝暗点を起こさせないための3つの方法!?
閃輝暗点を改善・予防する方法は、次の3つがあると考えられます。
1、誘因を見つけて、ケアする!
2、生活習慣、食生活を見直して、ケアする!
3、良質なサプリメントを服用して、ケアする!
1、誘因を見つけて、ケアする!

閃輝暗点は、「誘因」によってスイッチONされて発症します。「誘因」とは、きっかけとなる食べ物や出来事、季節や気候、環境のことで、誘発因子のことです。その誘因を見つけてケア(対処)すれば、閃輝暗点発症の大半は予防できることになります。
「誘因」には以下のように様々なものがあります。
● ストレス、疲労、ストレスから解放されたとき、
● 女性の月経・生理など女性ホルモンバランスの乱れ、
● 天候、気圧の変化、季節の変わり目、
● ピル、薬物の常用、
● 寝不足、寝すぎ、
● 空腹時、低血糖、
● 人混み、騒音、
● 強い光、スマホ画面などの強い刺激、
● カーっと全身が熱くなる。大汗をかく、
● チョコレート,、ピーナッツ、チーズなど特定の食べ物、
● 強い香水、強いにおい、
閃輝暗点が起きた日付、時間、天候、気温、3~4時間前に食べたもの、起きた出来事、生理の日などなるべく細かくメモしておきます。必ず共通点が見つかります。それが誘因です。自分の誘因を見つけて、できる限りそれを避けるようにすれば、閃輝暗点発症を予防できます。
誘因を見つけてケア(対処)すれば、閃輝暗点の大半は予防できることになります!
「誘因」リストとその対処法について、詳しくはこちらをご覧ください。「誘因リストと、そのケア」
2、生活習慣・食生活を見直して、ケアする!

● 閃輝暗点が起きた時間、場所、身体の状況をメモして「生活習慣」を特定し、見直してケアする。
誘因を見つけることは、生活習慣を見直すことにも通じます。まずは、自分の生活習慣をじっくりと観察しましょう。そして、どんなときにどのような痛みが起きたのか、どれぐらい痛みが続いたのかなどを記録してください。
記録してみると、いつも片頭痛だと思っていた頭痛が実は緊張性の頭痛だったり、今まで原因だと思っていなかった生活習慣が片頭痛の原因になっていることが新たにわかったりするので、片頭痛の予防法も見つけやすくなります。
片頭痛は誘因を特定できれば、それを避けることで発症を抑えられます。まずは「閃輝暗点が起きた時間、場所、身体の状況」などをメモしておくことが大切です。医師に相談するときもこのメモがあれば早く対策をとることができます。
● 毎日、規則正しい生活リズム。
休日でも朝寝坊しないで普段通りに起き、朝食を摂り、非日常なことを避けて、夜更かしせず十分な睡眠をとりましょう。
● 朝、昼、晩、決まった時間に食事を摂る。
朝ごはんをきちんと摂ることで、自律神経を副交感神経から交感神経へ切り替えることができます。また好き嫌いなくバランスの取れた食事を心がけ、よく噛んで食べましょう。
● 朝起きて朝日を浴びることで体内時計がリセットされて、自律神経が整います。
日光浴や適度な運動は、脳内セロトニンを増やし、自律神経を整えます。しあわせホルモンセロトニンを増やして、ストレスのない穏やかな気持ちで毎日を過ごしましょう。セロトニンを増やす方法を解説したページがあります。詳しくはこちらをご覧ください。「幸せホルモン セロトニンを増やす方法!」
● 運動を取り入れる。 毎日数分間だけ、腕や肩を回す運動を取り入れましょう。腕や肩、そして肩甲骨を回すと、ストレスや疲れで凝り固まっていた筋肉がほぐれます。首の後ろの筋肉がほぐれると、血管の収縮や拡張に変化が起こりにくくなりますから、スムーズに血液が流れて閃輝暗点の予防に役立ちます。ネットで「ラジオ体操」と検索すると、画像や動画がたくさん出ています。仕事の合間に軽い運動として取り入れましょう。
● 禁煙する。喫煙は血管を収縮させます。その反動で血管拡張が起こり、閃輝暗点が発症しやすくなります。
● 自分なりのストレス解消法を見つける。ストレスは片頭痛の引き金になる最大最強の誘因です。ストレスを感じたら、人込みを避け、静かで明るくない場所で休みましょう。ストレスを溜めないようにすることはもちろんですが、忙しい1日を終えた後には入浴やアロマテラピーでリラックス時間を作るなど、自分に合った自分なりのストレス解消法を見つけましょう。(入浴はシャワーだけではなく、バスタブにたっぷりお湯を張り、ゆったりとつかるようにしましょう。)
● 知らずに誘因になる食べ物を食べていた。「1、の誘因を見つけてケアする」にもあるように、チョコレートとピーナッツはスナック菓子などほとんどのお菓子に入っています。知らず知らずのうちにお子さんたちと一緒に食べていることがあります。これらを意識的にやめたことで、頻繁に起こっていた発作がピタッとしなくなったという報告もあります。
このように生活習慣・食生活を見直すことが、閃輝暗点予防の近道になります。
3、サプリメントを服用して、ケアする!

食生活を見直す一環として、不足する栄養素をサプリメントで補います。
閃輝暗点の改善・予防に効果的な食材・栄養成分があります。
薬用植物ハーブとして――――― アルカロイドエキス末
必須ミネラルとして――――― 亜鉛、鉄 マグネシウム、カルシウム、
必須アミノ酸として――――― トリプトファン、フェニルアラニン
ビタミンとして――――――― ビタミンB₂、ビタミンC、ビタミンD
●アルカロイドは、キャッツクロウの樹木より抽出したエキス成分で、脳内血管の炎症を鎮める抗炎症作用があり、慢性痛の疾患と、閃輝暗点のような突発性疾患の両方を改善します。炎症の原因物質プロスタグランジンの出現を抑制することで、「頭痛あり」「頭痛なし」のどちらにも適応します。
●亜鉛は、牡蠣、貝類、うなぎ、牛肉、納豆などに多く含まれます。
亜鉛は、体全体の細胞分裂に関わる重要な必須ミネラルです。脳内機能を正常に保ち、精神安定に寄与しています。亜鉛はセロトニンの原料となることから、亜鉛不足が、うつ病、パニック障害などの一因であることは医学的に証明されています。
●マグネシウムは、牡蠣、海藻、大豆、玄米などに多く含まれています。
マグネシウムが不足すると体全体の筋肉が正常に収縮しないことにより、脳内へも十分な量の血液や栄養、酸素が行き渡らなくなり、滞ることで血管に炎症が起こり閃輝暗点が出やすくなります。
●トリプトファンは、牡蠣、牛乳、大豆、などに多く含まれています。
必須アミノ酸のトリプトファンは、亜鉛と同じくセロトニンの主原料です。不足するとセロトニンが作れません。閃輝暗点発症時には脳内のセロトニン量が低下していることは、医学研究により報告されています。
ヒトはこれらの食材・栄養成分を自分の体内で作り出すことはできません。食べ物から摂取する必要があります。しかし食事などから摂取することは難しいとされます。そこで良質なサプリメントで摂る必要があります。
●良質なサプリメントについて、詳しくはこちらをご覧ください。「閃輝暗点 サプリメントはありますか?」
☆☆☆体験談レビュー評価
インスターシア (水曜日, 14 8月 2019 22:15)
53歳、女、20年前、出産後から閃輝暗点が頻繁になりトリプタン頭痛薬でなんとかしのいできました。
5年前から閃輝暗点だけ出て頭痛は起こらない状態でした。病院でMRIも撮りましたが何もなく、頭痛薬
も出されなくなりましたが、その後もチカチカした光やギザギザだけが頻繁に出て気分が滅入ってくるので、
他の方法を探してこちらのサイトの解説を見まして、牡蠣のエキス成分を飲み始めました。
初めの一瓶を飲み終わるまで閃輝は一度も出ませんでした。1年は飲んで見ようと飲み始めましたが、
もう3年以上になります。この2~3年でほんの数回出ただけです。季節の変わり目や、雨の降るときなど
に起きていましたが、軽減できているのは実感しています。サプリは以前勧められて、黒酢とか酵素とか
飲みましたが、こんなに長く飲み続いているのはこの牡蠣のエキス成分だけです。
★★★★★ S・A様 女性 39歳 印刷会社事務職員
10年くらい前からピルを飲んでいました。生理痛がひどくて、片頭痛も生理不順もPMSにも悩まされていました。それで産婦人科でピルを出してもらってずっと飲んでいました。ずいぶん楽になりました。でも3年前に先生から、閃輝暗点のある人にはピルは出せなくなったと言われました。またこれから片頭痛とか生理痛の痛みに我慢する日々が続くのかと、いやだな、困ったなと思い悩んでいました。そんなときママ友のお母さん(60歳くらい)から、「キャッツクロウというハーブを飲みなさい。」と言われて、サンプルをもらったのです。このハーブで出ないようにしてくれるそうです。生理痛も片頭痛も軽くできるようになるということでした。むつかしくてよく説明できませんが、すぐに飲み始めました。お母さんの話では、ハーブはすぐには効かない、とくに若い女性は冷え性とか、肩こりなんかで血のめぐりが悪いから合うのに何か月も掛かるよと言われました。私も飲み始めの頃は効果がわからなかったです。6か月過ぎるころから片頭痛は全然出なくなって、生理痛も前は寝込むほど痛くてつらかったのがあまり感じなくなりました。生理が来るときはいつも腰から下がおもだるい感じだったのですが、なんかつかえがとれたみたいで体全体が軽く感じられるようになりました。
まとめ:編集後記
閃輝暗点は長い間、治療薬はないとされてきました。ですが2001年、片頭痛専門薬としてトリプタン系製剤が認可され登場して以来、頭痛緩和の治療は格段に進歩しました。また近年、頭痛予防薬としての新薬「抗CGRP抗体製剤、エムガルティなど」が認可され医療現場で使用されています、しかし新薬は薬価が高額であり、注射治療法しかなく、まだまだ患者さんには不便な点が多くあります。そして残念ですが、キラキラの閃光を出ないようにする治療薬はいまだに開発されていません。
そこで少しでも閃輝暗点発症の改善・予防ができますように、薬物投与以外の代替療法を解説してまいりました。
閃輝暗点を改善・予防するには、
①誘因を見つける。
②生活習慣・食生活を見直す。
③上質なサプリメントをルーティン化して利用する。
この3つが、閃輝暗点予防への近道となります。
今回ご紹介した食材の植物ハーブや亜鉛、アミノ酸は、飲みやすく粒状(タブレット)にして配合・加工・製品化されて、サプリメントとして国内でも広く市販されているようです。AmazonやYahoo、楽天などネットでも通販されているようです。興味のある方は積極的に利用されたらいいでしょう。
★★★★★ H・T様 女性 37歳 派遣社員
私も若い時から閃輝暗点の片頭痛持ちでした。貧血やら冷え性、肩こりもひどくて、それとぜんそくもひどくて夜中にせき込んで寝不足できつくて、会社を休むこともしばしばでした。
気管支炎、気管支ぜんそくで毎月9,000円も掛かる吸入薬を何年も飲んでいました。
会社で同じ病気の先輩(7歳年上の女性)から「気管支炎、気管支ぜんそくにはハーブの良いのがある。キャッツクロウの樹木の植物ハーブで、ぜんそくの原因になる物質のロイコトリエンというのを体の外に追い出してくれる。」と教えてもらいました。先輩は5年も前から飲んですっかり忘れるくらいぜんそくが出ないそうです。
でもこのハーブは、貧血やら冷え性のような血行の悪い人にはすぐには体に入れないから効果は出にくいよ。すぐには効かない。と言われました。「朝ごはんもきちんと食べて、夜更かししないで、生活態度や習慣を変えて、人が変わったかと思われるくらいの意気込みをもって取り組まなくてはダメ。一回くらい試しにちょっとだけ飲んで見ようなんて中途半端な考えなら飲まない方が良いよ。1年後2年後にすっかり良くなっている自分を想定して、それを目標にして飲みなさい。」と、とてもきびしく指導してくださいました。
その甲斐もあって、今ではすっかりぜんそくは出なくなり元気になりました。
それと、飲みはじめのとき説明書に閃輝暗点のことも書いてあり、もうびっくりするやら嬉しいやらで、一緒に良くなってくれたらと思いました。そして2回目の注文のとき、閃輝暗点テキストを送ってもらいました。
誘因のことが載っていました。ほとんど私に当てはまりました。特に夜遅くまでTVゲームをしながらチョコレートパフェなんか食べていたのが良くなかったみたいです。
今ではキャッツクロウのおかげで閃輝暗点の起こる回数も減って、随分と楽になりました。
コメント
カラオケ依存症 (月曜日, 29 7月 2019 10:07)
#8
今51歳ですが、閃輝暗点との付き合いは20歳の頃からです。牡蠣エキスは一度20年前に飲んだことがあ
るのです。髪の毛の薄くなったのが気になって養毛剤でもと思って聞いたら薬局の人が「亜鉛が不足する
と薄毛になる、やがてハゲる」と言われて、牡蠣の成分エキスを勧められまして、3年くらい飲みました。
すっかり髪は元に戻ったので牡蠣エキスを飲むのはそこでやめていたのですが、5年前に係長になって班
を任せられるようになったら、ストレスMAX状態で閃輝暗点がバンバン出るようになってしまって、、、。
神経内科でもらうゾーミッグ錠剤も1年は効いてたけど、その後は効いたり効かなかったり。
ネットで検索したら、こちらのサイトに牡蠣の成分エキスの記事を見つけました。そういえば20年前に薄毛のこ
とで牡蠣のエキスを飲んでいた3年間は、閃輝暗点があまり出なかったことを思い出したのです。私にとって
は牡蠣のエキスが良い対処法になっていると思います。
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